キッチンカー・移動販売車の暑さ対策~断熱材編~

こんにちは
りこぴんグループの田崎です。

6/21(土)夏至
一年で最も昼が長く、暑さが本格化する始まりの日。

そんな日に合わせて断熱材の有無でキッチンカーBOX内の温度がどう変わるのか、リアルに検証したブログを書きましたので気になる方はご覧ください。



まずは、同じ温度計を2個用意し、30分ほど経過後、温度・湿度ともに、ほぼ同数値が出ている事を確認しました。
温度計は、キッチンカーBOX内の中心部、天井から5㎝離した位置に設置しました。床からは約170㎝ほどの高さです。



時刻は12:00
外の気温は35.3℃湿度26%
この気温でのBOX内の温度を見てみます。



まずは、断熱材無しの車両から見てみましょう。

BOX内温度は34.8℃湿度52%
この時点で、外気温より0.5℃涼しいです。



一方、断熱材ありの車両はどうなっているでしょうか。



BOX内温度は33.4℃湿度54%
外気温より1.9℃、断熱材無しの車両よりも、1.4℃涼しい結果になりました。



次に、サーモグラフィカメラで撮影した画像を確認してみましょう。

P1:断熱材なし P2:断熱材あり
断熱材なし P1:天井温度 P2:上部温度 P3:下部温度
断熱材あり P1:天井温度 P2:上部温度 P3:下部温度



断熱材なし
断熱材あり



ご覧の結果となりました。
サーモグラフィ上の表面温度数値で見ると、結構な違いがあるのが分かります。
※サーモグラフィカメラでは、表面温度の表示になるので、温度計の数値とは異なります。



次に15:00に再度測定。
外気温34.9度湿度28%




断熱材無しの車両
32.8℃湿度58%
外気温よりも2.1℃涼しいです。




断熱材ありの車両
31.2℃湿度65%
外気温よりも3.7℃、断熱なしよりも1.6℃涼しいです。
12:00に計測した数値よりも差があることが分かるかと思います。





日が沈みかけの18:30に再度測定。
外気温25.8℃湿度55%



断熱材無しの車両、BOX内温度25.7℃湿度86%



断熱材ありの車両のBOX内温度、同じく25.7℃湿度84%と日光が当たっていない時間帯においてはの温度はほぼ同じという結果になりました。


まとめ

断熱材のなしとの比較による温度差
・12:00は-1.4℃
・15:00は-1.6℃
・18:30は0℃

外気温と断熱材なし車両との温度差
・12:00は-0.5℃
・15:00は-2.1℃
・18:30は-0.1℃

外気温と断熱材あり車両との温度差
・12:00は-1.9℃
・15:00は-3.7℃
・18:30は-0.1℃

この結果を見て、まず外気温よりもBOX内温度が低いという点に驚かれた方も少なくないのではないでしょうか。
夏場の車内がとても暑くなるイメージで、BOX内の温度もとても暑そうといった感じで。。。
風などの影響は?と思われた方もいると思いますが、締め切った状態での計測もしましたが、驚くことに数値の変化はさほどありませんでした。
そして、アルミの熱伝導率は鉄の3倍ほど。。。

これには、様々な理由が考えられます。
・アルミ素材の反射率
・色+光沢
・放熱性などなど

自動車の窓に置くサンシェードの多くがアルミ素材で出来ているように、熱や赤外線を反射する力が優れています。
その特性+アルミ複合板の表面は鏡面仕上げ+白となっており、太陽の熱を更に反射しやすい状態になっており、これにより、熱の吸収を最小限に抑えた事が影響していると考えます。
そう考えると、看板などで多く使われている事にも深く納得ができます。
これが、黒+マット色となるとまただいぶ話が変わってくると思いますが、天井をわざわざ塗装される方もいないでしょう。

放熱性については、アルミが熱しやすいと言う事は逆に冷めやすくもあり、放熱もしやすいということになります。
これにより、BOX内に熱がこもらず、外気温よりも涼しいという結果の一因になったと考えます。

そして断熱の有無については、感じ方は人それぞれかと思いますが、今回の測定で最大1.6℃の差、もっと気温が高くなってきても2℃ほどかと思います。
実際にBOX内に立った体感はほとんど変わりません。
そして懸念すべきは点は、熱を発する機材を使用した時です。
断熱材は、先ほど説明したアルミの特性とは真逆で、熱を伝えにくくするものです。
外からの熱を中に入れないと言うことは、逆に中に溜まった熱がこもりやすく、放熱もしずらいと言う事になります。
逆に冬は暖かく、結露対策にも役立ちそうです。

これらの点を踏まえると、DIYで施工するならまだしも、お金を払って業者にお願いするほどの事なのかなと考えてしまいます。
なので当社では、こちらから強くお勧めしてオプション追加!などと言う事は致しません。
もちろん説明したうえで、お願いいただければ、施工させていただきます。

ただし今回の条件では、熱源などを一切使用していない状態での検証となるので、使用環境や場所により違いは出てくるかと思います。

長くなりましたが、今回のキッチンカー断熱材の有無による検証はこれにて終了させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※あくまでも、これらは個人的な感想です、専門的な知識をお持ちの方は異論をコメント欄にお願いいたします。笑


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