キッチンカー市場調査

キッチンカーの市場調査、振り返りをごく簡単にまとめましたのでご覧ください。
市場規模と成長率
日本のキッチンカー市場
- キッチンカー市場は年々右肩上がりの成長を続けている
- 東京都保険局の「食品衛生関係事業報告」によると、東京都で営業許可を受けている「飲食店営業の自動車数」は2018年度が3,002件だったものが2019年度には3,381件と増加している
- 2022年時点では、キッチンカー業界はさらに成長し、全国で約5,000台に増加したとの報告もある
- 平成元年と比較すると約8倍以上もキッチンカーが増加している
グローバル市場
- 世界のフードトラック市場規模は、2024年に339億米ドルと予測されている
- 2033年までに6.4%のCAGRで59億4000万米ドルに達すると予想されている
- 別の調査では、フードトラック市場規模は2024年にUSD 4.15 billion(日本円で約6,200億円※レート150円計算)と推定され
2029年にはUSD 6.87 billion(日本円で約1兆220億円※レート150円計算)に達し、予測期間中(2024~2029)に6.5%のCAGRで成長すると予測されている
外食産業全体における位置づけ
- 2021年度の外食市場規模(中食含む)は、27兆412億円となっており、キッチンカー市場はその0.6%程度
- 日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によると、外食産業の店舗数は2001年をピークに減少し、ここ数年は横ばい
- 一方、キッチンカー市場は成長を続けている
コロナ禍の影響とトレンド変化
消費者行動の変化
- コロナ禍により、人々の食に関する消費動向が変化
- 消費者庁の「令和3年版消費者白書」によると1世帯当たりの支出のうち、「外食」が占める割合は2019年が5.5%に対し、2020年は4.2%へと減少
- 「食料(外食サービスを除く)」については支出が増え、2019年が24.6%に対し、2020年は27.2%となるなど、巣ごもり時間が増えることで、家で食事をすることが増加
出店場所の変化
- コロナ前ではオフィス街やイベント会場などで多く出店が見られた
- コロナ禍ではテレワークの増加によりオフィス街の人出が減少
- 大型イベントの中止や規模縮小により、イベント出店が減少
- 外出自粛要請により人々の家時間が増えたことで、ベッドタウンや団地などでの需要が高まった
メニュー傾向の変化
- 以前は提供までのスピードやインスタ映えなどが人気に影響
- コロナ禍では、家事の負担を減らすためのおかず系や、子ども向けメニューの需要が増加
- 都心でしか食べられない料理を住宅街で提供するキッチンカーも人気を呼んでいる
キッチンカー開業のメリットとデメリット
メリット
- 開業費用が抑えられる(300万~500万円前後)※固定店舗は1000万円前後
- 毎月のランニングコストが低い
- ホールスタッフを必要としないため人件費も抑えられる
- 場所を移動できる柔軟性がある
- ニーズに合わせて扱う料理のジャンルを変更しやすい
- 製造量さえ間に合えば固定店舗に比べると売り上げの上限がない
デメリット
- 出店場所が見つけにくい(キッチンカーの数が多く、人気の場所は埋まっている)
- 各地域の保健所で営業許可を取る必要がある
- キッチンカーの車内では生ものからの調理ができず、料理のすべての工程を行うのは難しい
- 仕込みをする場所の確保が必要
収益性と市場動向
- キッチンカーの平均収入は、年収約700〜800万円程度と言われている
- 収入の幅は大きく、売り上げに差が出やすい
- 新規参入してから3年後に生き残っているのは30%ほどと言われている
- 行政の助成金や補助金を活用できる場合がある
今後の展望
- キッチンカー市場は引き続き成長が見込まれる
- ベッドタウンやマンション群など、新たな出店場所の開拓が進んでいる
- 多様な料理ジャンルや特色あるメニューの提供が差別化のポイントになっている
- 固定店舗への足がかりとしてキッチンカーを活用するケースも多い
キッチンカー用品・調理器具販売サイト一覧